STRRAY RIFT

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NHK「ダークサイドミステリー ナチスをだました男 20世紀最大の贋作事件」(2020/04/02)を見た

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NHKダークサイドミステリーの復活です。
中田譲治のおどろしいナレーションでUFO、ネッシー、ファティマの予言、口裂け女ツチノコといったオカルトテーマからナチスの黄金列車といった歴史テーマまで様々取り上げたシリーズは、まことにNHKらしい嘘や過分な誇張を挟めない真面目な作りで見応えがあるエピソードが少なくなかった良作でした。

半年ぶりの復活の初回は20世紀初頭から第2次大戦の頃にかけてオランダでフェルメールの贋作を描いた天才贋作家ハン・ファン・メーヘレンを取り上げた、力の入った内容でした。

  • なぜ彼は贋作に手を染めるようになったのか
  • 名のある鑑定士の目さえごまかせた贋作術
  • 贋作を作り続けた理由(1作目でそれなりの金を得ている。最終的には作り続けた贋作によりえた収入は64億円とのこと)
  • 贋作であることがばれた経緯?
  • 劇的な最期

表題となっているエピソードは、彼の書いた贋作のひとつが、当時欧州を席巻したナチス・ドイツのナンバー2、ヘルマン・ゲーリング空軍元帥の目にとまり、15億円の高値で売れたことに由来します。またそれは彼の運命を変えていくのです。

 

■ 感想

正直言うとメーヘレンの書いた贋作自体はそれほど良い絵とは思いませんでした。もともとフェルメールの絵自体好きな絵ではないということもあるでしょうが、こんな作品でも鑑定士を騙せ、世間を惑わせることができるものなのだと。鑑定士の心理の機微まで想定したメーヘレンの作戦勝ちということなのでしょう。

今回の収穫というか見どころは、スタジオに呼ばれていた芸術大学の教授によるコメントの数々。美術作品を評論するということ、画家として評論家に評価される立場での意見、自作を評価されるということ。またメーヘレンが贋作を作り続けた理由などやや斜に構えた視点でのコメントは非常におもしろかったです。

 

最期に2点、”光と闇のナビゲーター”として登場する栗山千明が顔が四角になっていませんか?補正担当者が変わったのか?
またMCが片山千恵子アナウンサーから夜7時のNHKの顔、青井実アナウンサーに変わっていたのが残念だったなぁ。(青井アナが嫌いとかそういうわけではないですが)