「GREAT PRETENDER」14話を見る(メモ):現在進行中のCASEではじめて説得力のあるストーリーになった
これもNetflix作品。
主人公は日本一の詐欺師を自称する青年。だが浅草でカモとして集った諏訪部順一が声をあてている外国人にあっさり詐欺返しをされ、紆余曲折の末、今は彼の詐欺グループで活動している。
実写ドラマ・映画でも詐欺師を扱ったものがあるだけに、詐欺ブームなのか?ってのはよくわからないが、本作はキャラデザ、アニメ、EDなどの音楽などセンスよくまとまっている。ただストーリーを除いて・・ってのが10話までの印象。
5話を1セットにしており、CASE1ではハリウッドの映画プロデューサー、実は麻薬売買の元締め、CASE2ではアラブの富豪出身でプロペラ機によるエアレース主催者と騙してきた。
が、ここまでの各エピソードは正直言うと、麻薬にしてもエアレースにしても、騙すほうの詐欺グループ側が素人の領域に過ぎないのに、玄人側があっさり騙されるの?という印象が強かった。CASE1でははったりにはったりを返すようなドンデン返しが仕掛けられていて、そのあたりは楽しめたが。
現在進行中のCASE3は、ここまでのCASEにあった弱点、素人が玄人を騙せるのか?という点についてうまくカバーできていて、ここに来て初めて説得力のあるストーリーになっている。
相手は、ロンドンで活躍する名のある美術鑑定士、その実、過去数百年の間に行方不明になった名画を、贋作家に描かせることで、本物を発見したとして富と名声を得てきたという、”騙す”側の人間。
西洋美術の世界では、失われた名画の発見、真贋論争といった事は起こる話で、あまたの美術評論家・鑑定士が活躍(暗躍?)する。
最近でも例えばこれとか・・
また今回のエピソードでは素人がその道の玄人を騙せるのか、という点についても腕のよい贋作画家を巻き込むことで説明をつけている。
今回のCASEは次エピソードで決着が付くと思われ、園崎未恵が声をあてているシンシアの実らなかった恋の行方も含めて注目。