アルテ 1話: もう少し時代や社会背景を描かないと単なる元気の良い貴族令嬢の話になってしまう
■ アルテ 1話
△ ポテンシャルは感じるが今後の描き方の方向性次第
フィレンツェの貴族の家に生まれたアルテは子どもの頃から絵を描くことに夢中だった。母親の反対を押し切って、画家になるために家を飛び出した。画家工房への弟子入りを決意し工房を回るが、女というだけで絵を見てもらうことすらできない。
そんな中、唯一自分の絵を見てくれたレオに出会う。レオはアルテに弟子入りを認めるための課題を出す。
<TVアニメ「アルテ」公式サイトより>
<感想>
やりすぎると辛気臭くなる嫌いもあるが、もう少し時代背景や当時の社会の成り立ち、宗教の影響などをうまく説明するか端々に描いていかないと単なる、元気が良い絵が好きな女の子のストーリーになってしまいそう。
サクセスストーリーにしてもカタルシスは弱くなる。世界名作劇場とまでは言わないが、せっかくの時代設定でもあるし端々をしっかり描いてもよい作品のように思う。
原作ありのようなので原作時点でそのような描き方なのかもしれないが、もしかすると原作には多少なりとも描かれているような背景さえアニメ化で希釈されてしまっているとするともったいない感じがする。
いずれにせよもうしばらく視聴。今後の方向性次第。
補足: 脚本が吉田玲子なので少々期待。
小松未可子がいつもより子供っぽいキャラを演じていて、小西克幸がいつになく辛気臭いキャラを演じているのが面白い。
テオのあごひげ(無精髭?)の描き方が変。
あちこちの工房であしらわれてアルテが美しく編み込まれた自分の髪を切ってしまうシーンはよかったな。それにしてもきれいなお嬢様服のままで弟子入りするというのもなんとも…