キングダム（3期） 1話：「迫り来る合従軍」：国家間レベルのドラマが展開される中、個人をどのように絡ませ描くか
■ キングダム（３期） １話「迫り来る合従軍」
◎： ドラマが複数の国家間の戦争にエスカレートされる中、今後、個人の活躍をどのように絡ませるのか楽しみ
紀元前、中国西方の秦国に、今は亡き親友と夢見た「天下の大将軍」を目指す若き千人将・信（しん）がいた。かつて王都で起きたクーデターに巻き込まれ、現在の秦王・嬴政（えいせい）と運命的に出会った信は、自身の夢をかなえ嬴政が目指す「中華統一」をともに成し遂げるため戦場に身を置くことになる。
戦地で散った師・王騎の死を乗り越え、蒙恬（もうてん）や王賁（おうほん）ら同世代の隊長たちと切磋琢磨しながら、着実に夢への階段を上ってゆく信。
一方、嬴政もまた、壮大な目標に向け、相国・呂不韋から国の実権を奪い返すべく宮廷内での勢力拡大に力を注ぐ。
そんな中、軍事最重要拠点のひとつ山陽の攻略に成功した秦国は、これにより中華統一へ一歩近づくこととなった。
だが、七国の勢力図を塗り替えかねないこの一手に危機感を抱く趙国の天才軍師・李牧は、楚国そこくの宰相・春申君を総大将に、楚、趙、魏、燕、韓、斉の六国による合従軍を興し秦国への侵攻を開始する！
未曾有の危機に、秦国は持てるすべての武力を結集して、合従軍を迎え撃つ!!
<TVアニメ「キングダム」公式サイトより>
<感想>
コロナ禍の初期、中国へのマスク支援の中で漢詩をベースにした歌のやりとりが話題になり今更ながら歴史や文学の知識は大事なと思ったわけだが、キングダム第3期は、四字熟語「合従連衡」の元になった史実が描かれる。
七国中、最強とはいうものの周辺国全てに連合された状況をどのように打開するのか、国家存亡の状況下でも続く宮廷内の闘争。
対する合従軍側も対秦連合という旗のもと衆参したのだろうが*1、自国の損害や負担は最小化する一方、最大限の利益を得るように動くことは自明だろうから、足並みを揃えるだけでも大変な苦労がともなっているのではないだろうか。
ドラマが国家間レベルにエスカレートしている中、信がどのように絡んでいき、飛信隊含めどのように描かれるのか非常に楽しみと同時に懸念も感じている。
第1話は信・飛信隊、戦争の全体感・秦宮廷・合従軍などをほどよい配分で描きつつ、時折、状況を俯瞰するような中国全図のようなマップをはさんでいたことで全体感を失うことなく、ドラマを楽しむことができた。
今後も状況理解を助ける工夫は尽きさせないでほしい。
*1:いじめに参加しないと今度は自分がいじめられかねないというのと似ている？
